一人ひとりが腹に落ちる言葉で伝える 2020/02Tweet
沖電気工業
川崎秀一 氏
川崎秀一 氏
変化の激しい時代、トップはいかに組織をつくりあげ、伝え、どのような役割を成し遂げなくてはならないのか。
沖電気工業は2020年、創業139年を迎える。
長くそのトップを務めた取締役会長、川崎秀一氏は、経営者の役割とは「未来を創造すること」だという。
激動の現代、高度成長期とは異なるお客さまの変化、ニーズの変化にしなやかに対応する組織のあり方を聞いた。
組織は変わる
組織とは、コンクリートのように硬いものではありません。むしろ「つくったり壊したり」が永遠に続いていくものだと思います。というのも、時代に応じて、またお客さまに求められる商品によって、ふさわしい組織のあり方は変わるからです。
たとえば、かつてヒエラルキー型の組織が適していた時代がありました。高度経済成長期のことです。当社のようにインフラ整備に携わっていた企業は、国の方針のもとで、日本の隅々にまで情報インフラを届けようとしていました。このような環境下では、ヒエラルキー型の組織が理想的です。
従業員一人ひとりが組織の歯車となって、同じ目標に向かって一丸となる。それが最も効率よく目標を達成するための組織でした。