最新情報経営者インタビュー

「正正の旗、堂堂の陣」を備える 2019/06

東日本旅客鉄道
冨田哲郎 氏

旧国鉄時代、1974年。JR東日本の冨田哲郎会長が入社した年だ。
民営化以前の時代から、年間64億人を運ぶ世界最大の鉄道事業者へと成長した現在までを俯瞰しながら、
冨田会長は「お客さまやまち、社会とのかかわり方は大きく変わった」と語る。
変わりゆく時代の歩みを聞いた。

国鉄民営化以来続く
「お客さま視点」の追求

冨田哲郎 氏

JR東日本は、鉄道という公益性、公共性の高いインフラを担う会社です。当然ながら、社会とのかかわりは、国鉄時代から大きな課題でした。しかし、1987年に民営化される前は、お客さま視点でのサービスが不足した「お客さま不在」の経営が長く続いたように思います。そのために、モータリゼーションが進むにつれ完全に時代遅れとなり、国鉄の斜陽化につながったのです。
その反省をもとに、JR東日本はあらためてお客さま視点にたったサービスをめざしました。とはいえ、それも一気になしえたかといえば、けっしてそんなことはありません。民営化されて32年間、さまざまな転換点がありました。民営化から10年ほどは「これから会社は大きく変わるんだ。お客さま視点の仕事をするんだ」という志が前面に出ていました。

続きはPDFファイルをご覧ください

※所属・役職はインタビュー当時のものです。